「インドネシア語って英語に似ている」「英語ができるとインドネシア語って簡単だろうな……」
インドネシア語の勉強を始めてから、何度かインドネシア語と英語の共通点に気づくことがありました。
英語を話せる友人のなかには、インドネシア語の文章を作るのに最初に英語で考えてからインドネシア語にしていた人もいるほどです(効率悪いですが……)。
今回はインドネシア語が英語に似ている点や違いについて解説していきます。インドネシア語の勉強の気づきにもつながるかもしれませんよ!
インドネシア語と英語の共通点
最初に解説するのはインドネシア語と英語の共通点です。英語が分かる人はインドネシア語に親近感がわくでしょう。
語順がほぼ一緒
インドネシア語の語順は英語とほぼ一緒です。英語の語順をそのままにしてインドネシア語の単語を入れればだいたい意味が通じます。
まず最初に解説するのは基本文系ですが、インドネシア語も英語も主語+動詞+目的語です。日本語と英語・インドネシア語の違いを見てみましょう。
日本語:私はパンを食べます。
英語:I (私)eat(食べる) bread(パン).
インドネシア語:Saya(私) makan(食べる) roti(パン).
英語の前置詞の使い方もインドネシア語と一緒です。下記の例文を見てみましょう。
日本語:私は学校へ行きます。
英語:I(私) go(行く) to(○○へ) school(学校).
インドネシア語:Saya(私) pergi(行く) ke(○○へ) sekolah(学校).
英語のIfやBecauseなどの接続詞の使い方もインドネシア語と一緒です。例文を紹介します。
日本語:もし私が学校に行くならば、
英語:If(もし) I(私) go(行く) to(○○へ) school(学校),
インドネシア語:Kalau(もし) saya(私) pergi(行く) ke(○○へ) sekolah(学校),
英語のThat構文や関係代名詞も理解していると、インドネシア語のbahwaやyangが理解しやすくなります。ただし、難しいので最初のうちは理解できなくてもOKです。
日本語:彼はよく(頻繁に)私を愛しているという。
英語:He(彼) often(よく) says(いう) that(○○と) he(彼) loves(愛する) me(私).
インドネシア語:Dia(彼) sering(よく) bilang(いう) bahwa(○○と) dia(彼) cintai(愛する) saya(私).
英語とインドネシア語の語順がことごとく一致していますね!(語順が一緒になる例文を取りあげているだけですが……)
英語由来の単語が多い
インドネシア語を勉強していると英語由来の単語が多く出てきます。もしくは、もともとは別の言語でも、英語と似ている単語です。
とくに中級レベル以上のインドネシア語はかなりの数の単語が英語の影響を受けています。下記はEで始まる単語で英語に似ている単語のごく一部です。
Edit (edit):編集
Efektif (effective):効果的
Efisien (efficient):効率的
Eksekusi (execute):執行、処刑
Eksis (exist):存在する
Eksklusif (exclusive):高級な、排他的な
Eksperimen (experiment):実験
上記の単語は英単語を知っていると簡単に意味が分かると思います。インドネシア語に慣れてしまうと、英単語の表記があいまいになるというデメリットはあるかもしれません(笑)。
インドネシア人も英語を理解できる人が多い
インドネシアのジャカルタなどの都市部では英語を理解できる人が多いです。もちろんすべての人がペラペラ英語を話せるわけではありませんが、英語を話せなくても聞けば分かるという人も多くいます。
私が出会った人の中では、60歳くらいの人でも英語を理解でき何とかコミュニケーションが取れていたのが印象的でした(高齢者をバカにしているわけではありません……)。
英語が話せるとコミュニケーションで大きな問題がないので、逆にインドネシア語の習得が後回しになるというデメリットはあるかもしれません。
インドネシア語と英語の違い
続いてはインドネシア語と英語の違いについての解説です。共通点が多くありますが、やはり別の言語なので違いはあります。
語順の違い
語順はほぼ一緒と説明しましたが、それでも違う部分もあります。ぜひ覚えてほしいのは、インドネシア語は名詞を後ろから修飾する点です。例文を見てみましょう。
日本語:私の名前
英語:My(私) name(名前)
インドネシア語:Nama(名前) saya(私)
日本語:彼の母親
英語:His(彼) mother(母親)
インドネシア語:Ibu(母親) dia(彼)
このように語順を間違えると意味が変わってしまうので、名詞の修飾方法はしっかり覚えるようにしましょう。
その他文法の違い
インドネシア語と英語は文法がほぼほぼ一緒なのですが、複数形の作り方や動詞変化の点で違いがあります。基本的にはインドネシア語のほうが簡単でシンプルです。
複数形
英語の場合は名詞のうしろにSをつけますよね。インドネシア語は単語は変わらず繰り返すことで複数形を表わします。
日本語:友だち(複数)
英語:Friends
インドネシア語:teman-teman
動詞の変化形
英語は過去と現在や3人称などで動詞が変化しますが、インドネシア語は動詞が変化しません。インドネシア語って簡単すぎですね……。
日本語:私は学校に行った。
英語:I went(行った) to school.
インドネシア語:Saya pergi(行った) ke sekolah.
動詞が変化しないと「いつ起きたことなのか分からない」と思うかもしれませんが、「昨日」とか「明日」などの時間を表わす単語を入れたり文脈から理解したりしているので問題ありません。
ちなみに、インドネシア語にはI・my・me・mineのような変化もありません。文章中のどこに出てきても語形が変化しないんです。
インドネシア語は動詞の変化形を覚えなくていいので非常にらくですね!!
アルファベットの発音は違う
英語もインドネシア語もアルファベットを使いますが、アルファベットの発音は違います。インドネシア語のVが英語のFの発音になるなど、発音は最初にしっかり覚える必要があるでしょう。
ただし、英語読みしても伝わりますので安心してください!
逆にインドネシア語の発音は英語ほど複雑ではありません。たとえば、英語の母音は前後の文字で発音が変わったりしますよね(aの発音がアになったりエイになったり、auでオーになったりなど)。
インドネシア語はアルファベットをそのまま読めばOKです。慣れてしまえばインドネシア語はとっても簡単です。
英語との共通点や違いを理解してインドネシア語を勉強しよう
今回はインドネシア語と英語の共通点や違いを解説しました。英語ができる人からすると、「インドネシア語はそこまで英語に似ているのか」と思ったかもしれません。
英語との共通点と違いを理解すれば、インドネシア語の勉強がはかどること間違いなし!ぜひ効率的にインドネシア語を勉強してください。