新型コロナウイルスのまん延により、私たちのライフスタイルは大きく変化しました。マスクをいつもするようになった程度の変化であれば大きな問題にはなりません。しかし、まん延防止のために人との接触が減っていることで孤独や孤立、寂しさを感じている人は多くいます。
インドネシアで海外生活をしている方の中にも孤独や孤立の問題を抱えている方がいるでしょう。今回はそのような方たちのために、外務省のHPでも紹介されているサポート窓口をご紹介します。
海外では特に注意したい孤独・孤立の問題
海外生活を送っていると、新型コロナウイルスとは関係なく孤独や孤立を感じることがあります。ストレスの原因は慣れない言語や文化、環境などです。
海外生活での問題
お互いの言語が分からないので、込み入った会話ができない。インドネシアに来たばかりのころに感じるのは言語面での問題かもしれません。
インドネシア語や英語で会話ができたとしても、文化面で相手を理解しきれないというケースもあります。多少言語ができるとよけいに文化面での問題を感じるかもしれません。
言語や文化で理解しあえる日本人と交流すればストレスを減らせるかもしれませんが、日本人の全体数が限られているため、いつも同じメンバーと交流することになる場合もあります。日本人の知り合いはありがたいのですが、代わり映えのしないメンバーで物足りなく感じることもあるでしょう。
最近だと日本にいる家族や友人とテレビ電話などで会話をできますが、孤独や孤立の問題がなくなる訳ではありません。日本でしか生活したことがない方は海外生活での苦労が分からないからです。
海外生活をしたことがある方でも、国が違えばその苦労も違います。特に先進国で生活している方は発展途上国ならではの苦労を知らないかもしれません。
現地のインドネシア人と日本で暮らす日本人のどちらにも理解してもらえないもどかしさ。理解してもらえないどころか、羨ましがられることもあるでしょう。「本当は大変なのに」と思いながら強い孤独感を感じることもあります。
新型コロナウイルスによる孤独・孤立
海外で生活するだけで孤独や孤立を感じやすいのに、新型コロナウイルスによって問題はより悪化しやすくなります。
テレワークなどで出勤・通学すること自体がなくなり、家族以外とは会わなくなる。単身でインドネシアに来ている方はずっと一人という状況にもなりえます。
家を出るのは買い物のときだけとか、自炊をしない方だと出前の料理を受け取るときだけ部屋を出るというケースもありえます。
大都市などでは移動が減って楽になるかもしれませんが、ずっと家にいて変化がないとメンタルに悪影響が出るかもしれません。
人と会えないことや家から出られないことだけが問題というわけではありません。
新型コロナウイルスに感染するかもしれないという不安や今後の仕事や生活に対する不安も大きなストレスになります。日々心に生じる不安に一人で対処していると、とても苦しくなるでしょう。
外務省で紹介されている悩み相談窓口
外務省のHPでは海外に滞在されている方たちのために日本のNPO法人の相談窓口を紹介しています。(下記は2021年8月14日時点の情報です)
あなたのいばしょ
24時間365日、いつでも相談できる窓口です。利用料がかからないのに加えて、匿名で相談できるというメリットもあります。チャットで相談できるので、相談したくなったらいつでも利用できます。
いきづらびっと
相談時間は水曜日が11時から16時30分まで、それ以外が17時から22時30分までです。ただし土曜日は相談できません。相談ツールとしてLINEを利用します。
「生きるのがつらい」「何となく寂しい、せつない」など、不安を感じたときなどにも相談できます。
チャイルドライン
18歳以下のお子さんが利用できる窓口です。日本国内からはフリーダイヤルで相談できますが、海外であればチャットを利用することになるでしょう。チャットで相談できるのは木曜日と金曜日、第三土曜日です。
東京メンタルヘルス・スクエア
LINEやFacebook、Twitter、チャットなどで相談できます。相談費用はかかりませんが、相談時間は1日1回50分まで。050から始まる電話番号にかけられるのであれば、1日2回、1回あたり20分までの電話相談も利用できます。
bond プロジェクト
10代から20代の女の子・女性のための相談窓口です。対応するのもすべて女性なので、男性に相談しづらいことや男性が苦手な方に向いています。
相談方法やLINEやメールです。LINEの場合は14時から18時まで、もしくは18時30分から22時30分の間に相談できます。ただし、火曜日と日曜日はお休みです。
HP:https://bondproject.jp/line.html
孤独・孤立を感じたら相談してみよう
海外で生活するだけでも大変なのに、新型コロナウイルスの期間中はより孤独や孤立を感じやすくなります。外務省のHPで紹介されている相談窓口がありますから、問題があると思ったらぜひ相談してみてください。
参照元:https://www.anzen.mofa.go.jp/life/info20210707.html